インタビュー 新浦安デンタルクリニック院長 上田恵子氏に聞く
「実は口臭に悩んでいる・・・」、そんな女性が多く存在する。新浦安デンタルクリニック(千葉県・浦安市) の口臭外来には、関東のみならず、静岡や仙台などといった遠方からの来院者も少なくない。診察予約日の一週間前から、生活のパターンや嗜好品を含む食習 慣、どのようなときに口臭が気になるか、またどのように感じるかなどを、生活調査表に記録することから治療が始まる。
Q. 口臭外来の設立経緯や主な来院者層などについて
当院は平成14年12月開業と同時に口臭外来をスタートさせました。平成15年6月に、大阪のほんだ歯科と提携をとり、HPで口臭外来を発表すると同時に反響を呼び、関東はもとより、東北・北陸・中部・東海地区からも多くの患者さんが来ています。これまで多くの患者さんを見させていただきましたが、女性と男性の割合は4対1。年代層は10代から70代と幅広く、20代、30代が最も多く、次に40代と続きます。来院者の特徴としては悩んでいる期間が非常に長く、10年前後から長い人では30年にもおよびます。口臭がコミュニケーション阻害の原因になったり、引きこもり、いじめの原因になったりすることもあります。
Q. 口臭症の分類を教えて下さい
学問的な口臭症の国際分類として、大きく分けて『真性口臭』『仮性口臭』『口臭恐怖症』があります。『真性口臭』はさらに『生理的口臭』と『病的口臭』に分類されます。多くの患者が考える口臭の悩みは「会話時に与える不快な呼吸や口腔内臭気、自覚的な口腔内臭気や口内の不快」です。また、このような患者は歯科的にも他科的にも「病的口臭」を引き起こす気質的病変を認めないことが多く、臨床的検知から非病的口臭の「自臭症」と分類されます。過去に生理的口臭や何らかの病的口臭を他人に指定されたことがきっかけで起こり、そこに内向性などの性格的要因が加わり対外的な不安で極度の緊張状態に陥り安静時唾液が確保できない状態になります。その結果、口腔生理機能の低下につながり緊張時に口臭が発生。いずれは、緊張時口臭の慢性化から他覚的口臭へと発展することもあります。
Q. 来院者の口臭の原因と口臭対策は
色々な分野から見ないと口臭の原因は一概には判断できません。当院では、来院1週間前より1日の行動、嗜好品、飲食状況、口臭発現状況、口臭に関する主観的評価、感想・意見といった生活習慣を調査表に記録してもらいます。 その上で問診には時間をかけ、様々な口臭測定、一般歯科診査、舌診、唾液検査、唾液分泌能検査、尿検査等、さらに詳しく調べて、原因疾患の治療や生活指導、口腔生理機能の改善、カウンセリング、"ブレスコントロール"といった治療を施します。患者の気持ちが楽になれるようにサポートしながら、最終的には無臭コントロールまでもっていきます。口臭対策としては規則正しく睡眠しっかり取ることも大切です。口腔内の乾燥を防ぐことが予防のポイントとなるので、食べ物をしっかり噛む(唾液の分泌を促す)ことも重要です。口を閉じたままにしない、ガムを転がす、舌を運動させるーーーといったことも効果的です。
ストアーエイジ 第212号(2004年10月10日発行)

